ドローン測量にかかる費用は?業者に依頼するより自社で行ったほうがいい?

公開日:2021/12/15   最終更新日:2021/12/23

農薬散布や災害現場での活躍など、さまざまなシーンで利用されているドローンですが最近では測量分野でも積極的に導入されるようになってきました。圧倒的な測量スピードや人が入れない場所の測量などたくさんの利点を持つドローン測量。今回はそんなドローン測量の気になる費用や業者と自社で行う場合の比較などをご紹介したいと思います。

ドローン測量を業者に依頼する場合

ドローン測量は自社で行うことも可能ですし、業者に依頼することもできますが、ここでは業者に依頼した場合の費用について説明していきます。

ドローン測量を行っている業者としては、空撮業者がドローンを使って測量を実施しているパターンと、最近ではドローン測量専門の業者も登場するようになりました。

ドローン測量外注費の相場

ドローン測量と一口にいっても、使用機体の種類、人件費、測量対象の難易度などの諸条件によって価格が異なります。そのため正確な費用は実際に現場を見て算出するものであり、ここでご紹介するのは現在の相場に過ぎません。

一部にはパッケージ価格で提供しているところもありますが、ほとんどが見積もり後にはじめて価格がわかる業者が多いのが現状となっています。

ドローン測量の方法には主に「写真測量」と「レーザー測量」があります。数ヘクタール規模での費用相場は、写真測量の場合で100万円前後、レーザー測量でおよそ300万円といわれています。

写真測量とは、上空から地面に対して垂直方向の重複した写真を撮影し、つなぎ合わせて立体的な地表面をデータ化する手法です。撮影自体はドローンとカメラさえあればできてしまうので比較的安価です。ただし写真測量は樹木などの遮蔽物が多い場所では行うことができません。

一方のレーザー測量は写真測量ができない樹木の多い場所や起伏の大きい土地でも有効で、レーザー発振器を使うことで写真測量よりも分析精度が高いことが特徴です。しかし、レーザー発振器は非常に高額であり、機材を持っている業者自体が少ないので実施できるところは限られています。

以上のことから、ドローン測量を外注する場合には最低でも100万円くらいの費用を想定しておく必要があります。

ドローン測量を自社で行う場合

決して安くはない外注費用ですが、それでは、自社でドローン測量をやろうとした場合はどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

自社で行うドローン測量費用の目安

自社で機材を用意し技術の習得やデータ解析などイチからドローン測量を実現するためには、少なくても100万円、通常なら300万円以上の初期費用がかかると考えられます。レーザー測量をするなら機材費が非常に高額なので1,000万円以上が必要です。

このように費用の面において自社でドローン測量を行うことはあまり現実的ではないことがおわかりいただけるかと思います。もちろん本当に安くやろうとすればドローン本体は最安で20万円くらいから販売されていますし、データ解析ソフトのライセンスも40万円ほどで手に入れることは可能ではあります。

ですがそれだけでは不足で、さらにドローン測量士の技術を学ぶスクール費用やデータ解析を習得する期間も必要になってくるわけです。そうしたことを踏まえると、ドローン測量を成功させるのは楽な道のりではありません。

自社で行う場合のデメリット

費用面以外にもドローン測量を自社で行うときには気になるデメリットがいくつもあります。

許可申請の手間がかかる

ドローンを飛ばすためには国土交通省に許可申請をしなければいけませんし、専門業者ではないため場合によっては許可が下りない可能性もあります。また飛行する場所によっては許可まで長い時間がかかることや警察への申請が必要なこともあります。

ドローン測量が不可能な場合がある

通常はドローン測量の際は事前に踏査(現地調査)を行うことでドローンによる測量が可能かどうかの判断をします。ですが素人にはその判断が的確にできないので、ドローンを飛ばしてみたが実際には測量不可だったということが起こりえます。

質のよいデータがとれない

ドローン操作や解析ソフトの扱いに長けていないと充分なデータと期待どおりの結果が得られないことも考えられます。

接触や墜落によるドローンの故障と事故の危険性

悪天候や樹木への接触によってドローンが墜落し故障する可能性が常にあります。ドローンは機種によってはかなり高額になりますのでハイリスクです。また墜落することで人や人家に被害が出る可能性もあり、その場合はさらに重大な問題となります。こうした事故の危険性が一番のリスクといえるかもしれません。

ドローン測量にかかる費用が高い理由

ドローン測量はなぜこれほどまでに高額になってしまうのでしょうか。その理由について解説していきたいと思います。ドローン測量を行うには機材・ソフト・人が必要です。具体的には以下のような項目です。

・ドローン本体

・カメラ

・レーザー(レーザー測量の場合)

・3Dモデル生成ソフト

・断面図作成ソフト

・人件費/技術者育成費用

これらの費用をトータルすると自社でやろうとした場合でも100万円はゆうに超えてしまうことになるのです。それぞれの内訳をもう少しくわしく見てみます。

機材費

本体とカメラを合わせて小型ドローンで30〜40万円。中型や大型のものになれば100万円以上になります。これは写真測量を行う機材の場合の話で、レーザー測量になると1,000万円もの高額になります。

人件費

測量にあたっては操縦士のみではなく、それ以外に安全性の配慮のために安全監視員や補助員も必要になることが多いです。それだけで人件費として数十万円がかかります。

画像解析費

ドローンで撮影した写真やデータを元にして、3D生成ソフトや断面図作成ソフトを使用して画像解析をしていきます。その専用ソフトのライセンス費用が数十万円になりますし、解析技術も必要ですから解析費用もかかります。

しかしソフトの代金に関しては、最近では10万円未満に価格をおさえたものや月額利用のクラウド版が登場して安くなってきました。

諸費用

上記以外に現場までの交通費や飛行許可申請などの費用、保険加入の費用などが必要になってきます。

以上のような項目がドローン測量の内訳になります。解析ソフトは利用しやすくなってきましたが、ドローン自体の普及率が低いために機材費がまだまだ高額であるといった印象です。

 

ここまで近年注目されているドローン測量について、主に費用面にフォーカスしてご紹介してきました。ドローンは機材費が高額であること、操縦や解析などさまざまなスキルが必要なこと、リスクが複数あることから、自社で行うよりも業者への外注がおすすめであるとお伝えさせていただきました。

今回ご紹介した費用はあくまで相場なので、実際には相見積もりをとって複数の業者をしっかりと比較検討されることをおすすめします。

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