ドローンが宅配便を届ける時代がやってくる!?ドローン物流とは

公開日:2022/02/01   最終更新日:2022/02/21


「ドローン物流」とは、ドローンにより宅配便などの荷物を運び届ける物流方法を指します。ドローン物流はコストカットや人手不足の解消などメリットも多いですが、まだまだ実現に向けて解決しなければならない問題もあります。今回はドローン物流について、その概要とメリット・デメリットを解説します!

物流業界はドローンによる宅配の実現を目指している

現在、ドローンは測量や農業などさまざまな分野で活躍の幅を広げています。そのような中で、今後ドローン技術が導入される分野として注目されているのが「物流業界」です。

■物流業界が抱えている3つの深刻な問題

近年ではインターネット通販の手軽さから利用者が激増しており、物流業界では大きく3つの問題を抱えています。

1つ目は再配達率の多さです。都内の配達物はその約35%が再配達扱いとなっており、時間と労力のロスが大きいことや、行き違いによるトラブルなどが問題視されています。

また、2つ目の問題として、毎年増加していく物流量により慢性的な交通渋滞が起きていることが挙げられます。この渋滞により時間指定の配達物が時間通りに届かないなどの新たな問題も起きており、物流業界に悪循環を生んでいるのです。

3つ目の問題は人手不足であり、増加していく荷物量に対してドライバーが足りていないのが現状です。また、ドライバーの平均年齢が上がっていることからも労働力不足が叫ばれています。

このような背景から、物流業界ではドローンによる配達の早急な実現化が求められています。

■「空の産業革命に向けたロードマップ2021」とは

日本では、2022年度中にドローン物流を実現させるため、政府が「空の産業革命に向けたロードマップ2021」を発表しました。

これは技術開発と環境整備を進めることによってドローンを用いた荷物配達の実現を目指すものであり、まずは過疎地から実験的にサービスを導入していくとされています。過疎地から郊外エリアへと徐々に範囲を拡大していき、最終的には市街地や都心部でもサービスを実現することを目標としています。

■日本でのドローン物流導入事例

2022年度のドローン物流実現を目指している日本ですが、2021年には実際にドローンによる荷物配達が行われている事例もあります。世界初のドローン物流は、専用のアプリを利用してネットショッピングをすると自動的に重量が計算される仕組みで、飛行中のドローンをリアルタイムでチェックできる「ドローンダッシュボード」も導入されています。

また、別の某通販サイトでは医薬品を企業間で配送する取り組みを行いましたが、近隣住民からは安全性への不安や騒音問題などの苦情も寄せられています。このような点は今後ドローン物流を実現していくにあたり、大きな課題となっていくでしょう。

ドローンで宅配を行うことのメリット

ドローンによる宅配を行うメリットとして、「交通渋滞の緩和」「スピーディーな配送」「運搬時のコスト削減」「物流業界の人手不足解消」「被災地や過疎地にも配送が可能」「配達員と客間でのトラブル防止」などが挙げられます。ドローンの利用によりトラックによる配送が少なくなれば交通渋滞の緩和・ドライバーの人手不足解消にもつながり、運搬時のコスト削減も可能です。

加えて、上空を目的地に向かって直線的に移動できることから、スピーディーな配達を実現できます。また、大災害が起きた場合には被災地への支援物資の運搬が困難になってしまうケースもありますが、ドローンを利用することによって運搬員が二次災害に巻き込まれてしまう可能性もなくなります。通常の配達はもちろん被災地への運搬というイレギュラーな場面でも、ドローン活用への期待が高まっているのです。

ドローンで宅配を行うことのデメリット

メリットの多いドローン宅配ですが、やはりデメリットも存在します。具体的には、「ドローンの破損による墜落の可能性がある」「ドローンごと盗難に遭う可能性がある」「重量のある荷物は運べない」「間違った住所に配達してしまう可能性がある」などが挙げられます。

ドローン物流の最大のデメリットは、墜落などによって人体に危険を及ぼす可能性が否定できないことです。また、建物にドローンがぶつかることで建物に傷がついたり壊れたりしてしまい、それによって怪我人が出ることも考えられます。人体や建物への安全性が確保できなければ、ドローン物流の実現は難しいといえるでしょう。

 

今回は、ドローン物流の概要とそのメリット・デメリットについて解説しました。インターネット通販の利用増加によってさまざまな問題を抱える物流業界ですが、ドローン技術の導入によってそれらの問題が解消され、スピーディーに荷物を届けることができるようになるかもしれません。しかし、ドローン物流を実現するには人体への安全性確保も必要であり、課題も多いのが現状です。今後もドローン物流に関する動向に注目してみてくださいね!

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