国土交通省が推進!ドローン測量のi-Constructionとは

公開日:2022/01/15   最終更新日:2022/02/01

i-Construction(アイ・コンストラクション)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。i-Constructionとは建築現場にICT技術を導入する取り組みであり、ドローン測量はその代表的な技術の一つです。今回は、i-Constructionの概要とドローン測量のメリット、国土交通省に推進されている理由についてもあわせて解説します!

i-Constructionについて

「そもそもi-Constructionってなに?」と疑問に思う人は多いですよね。ここではi-Constructionの概要と、ドローン測量の持つメリットについて解説します。

i-Construction(アイ・コンストラクション)とは

i-Construction(アイ・コンストラクション)とは、建築現場にICT技術を導入することによってシステム全体における生産性の向上を目指し、建築現場を新3K(給与が高い・休暇が取れる・希望が持てる)の魅力あふれる職場になるよう取り組もうとする国をあげてのプロジェクトです。

ICTとは情報通信技術(Informationand Communication Technology)の略であり、簡単にいうと通信技術を使用したコミュニケーションのことを指します。数あるICT技術の中でも、ドローン測量の発展はとくに注目されているのです。

また、i-Constructionの目指す建築現場の姿として、3次元測量で得たデータを設計や施工の計画に活用したり、出来形の書類を不要にしたりすることが挙げられます。ドローン測量では短い時間で効率的に広範囲を測量可能であるため、3次元測量の中でも大きな期待を寄せられています。

i-Constructionではドローンを有効に活用できる場を「狭い範囲の図面と広い範囲の図面の中間にあたる範囲」としており、地上からの測量では広すぎる場合や見通しの悪い場所、人の足では簡単に近寄れない場所など、何らかの課題がある場所で効果的に利用できるという魅力もあるようです。

ドローン測量を取り入れる具体的なメリットとは?

ドローン測量には従来の測量方法と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか?メリットは大きく分けて5つあり、①写真データの解像度が従来のものと比較すると高い、②広範囲を素早く撮影できる、③3Dモデルを簡単に生成・共有できる、④危険な場所も測量が可能、⑤コストの削減(世界的な需要の拡大によって手頃な値段で機体を購入できる)、といったものです。

とくに⑤のコストについては、国土地理院により定められている「UAVを活用した公共測量マニュアル()」において定められる厳しい基準を満たすドローンであっても、最近の相場では20万円ほどで購入できてしまいます。

また、ドローン測量で得た3Dデータはクラウドを利用することによって世界中で簡単に共有できることから、ワールドワイドな事業を展開していくうえでは強い味方となり得ます。

国土交通省がi-Constructionを推進する理由

ここまでi-Construction(アイ・コンストラクション)の概要について確認し、i-Constructionは国をあげての取り組みであることがわかりました。それでは、ドローン測量はなぜこのように推進されているのでしょうか?

令和33月に国土交通省より発表された「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理の監督・検査要領(土工編)()」では、ドローン測量のメリットについて、①測量の準備作業削減と計測時間の短縮により作業の効率化を図れる、②測量の結果を3D次元CADなどで処理することによって、ユーザーにとって必要な情報を素早く抽出可能である、ということが挙げられています。

また、今後期待できる効果として①データの統一化による品質管理向上と業務効率化、②3次元ビューによって施工前でも照査が可能、③施工後もデータ活用によって維持管理の効率化を図ることができる、という点が記述されています。

ドローン測量によって建築現場の業務効率化・生産性の向上が実現していますが、まだまだ期待できる効果も多いことがわかりますね。このような理由から国土交通省がドローンの可能性を高く評価し、i-Constructionを推進しているということがわかります。

今後ますます広がるドローン測量の可能性

2016年にi-Constructionの運用基準が見直されたことで、建築現場におけるドローン測量は必要不可欠なものとなりました。ネットワークRTK(リアルタイムキネマティック法)の緩和がより進んでいくことで、いずれは標定点の設定などの事前準備も不要となり、1人で簡単に測量できるようになっていくでしょう。

また、現在は航空法によって人口密集地(DID地区)での飛行は禁止されており、例外的に国からの承認を得ることで飛行可能となっていますが、最近では人口密集地での目視外飛行も検討されつつあるため、ドローン測量の可能性は今後ますます大きくなっていくことが予想されます。

 

今回はi-Constructionとドローン測量のメリット、ドローン測量の持つ可能性について解説しました。ドローン技術はさまざまな分野でその活躍を見せていますが、建築現場もまた、ドローンの力を最大限に発揮できる場所の一つです。ドローン測量によって業務効率化やコスト削減、生産性向上などの効果が得られ、建築現場は今後新たな3Kに当てはまる職場となっていくでしょう。ドローン測量に興味がある人は、今回の記事を参考にしてみてください!

おすすめ関連記事

SEARCH

READ MORE

測量にドローンを使用することがありますが、ドローンを使用する際は「電波法」という法令について認識しておく必要があります。ここではドローンを使用する前に知っておきたい、電波法とはどのようなもの

続きを読む

一般向けの製品も増え、普及が進むドローン。ドローンは技術の進歩によって多くのシーンで活用されるようになりました。なかでもドローン測量は、行政の推進もあり注目を増しています。この記事ではそんな

続きを読む

近年活躍の場を広げているドローンですが、測量にも使われていることをご存じでしょうか。「測量にドローンを使うなんて精度はどうなの?」「どんな仕組みで測量しているの?」「特別な機械は必要?」など

続きを読む

近年、活躍の場を広げているドローン測量ですが「標尺などの道具を使わずにどうやって後視点や目標点が分かるのか?」「基準点はどうしているのか?」など、不思議に思っている方も多いでしょう。ここでは

続きを読む

ドローン測量は劇的な業務効率化と人件費削減につながることから、導入が急速に拡大しています。ドローン測量に際して、飛行の許可について気になる方もいるでしょう。今回はドローン測量における許可の必

続きを読む

近年ではドローン技術の発展にともない、農業や災害調査などさまざまな場面でドローン活用が進んでいます。ドローンを利用した「測量」もその一つであり、空撮画像を利用して2Dや3Dの地図作成が可能と

続きを読む

ドローンと聞くとトイドローンやホビードローン、測量などに用いる業務用ドローンを思い浮かべる人が多いでしょう。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、世界中で「ドローンレース」なるものが開

続きを読む

トイドローン(ホビードローン)とは、ドローン初心者や子どもでも手軽に飛行を楽しめる小型タイプのドローンを指します。プロが使うドローンとは違って価格も安く、航空法の規制を受けないため比較的自由

続きを読む

ドローンレースに使用されるレース用ドローンは、一般的な測量や空撮に使用されるドローンとはその性能や特徴に違いがあります。レース用ドローンは姿勢制御のためのセンサーがないことから操縦も難しく、

続きを読む

近年、趣味の一つとしても業務用としても注目されているドローンですが、ドローン飛行に関する法律や規制にはさまざまなものがあります。今回はドローン飛行に関してとくに押さえておきたい27種類の規制

続きを読む