ドローン測量で得られるものとは?どのような結果が得られるのか

公開日:2022/01/01   最終更新日:2022/02/01

ドローン測量は、建築現場における新たな測量方法として世界中から注目を集めています。日本でも、ドローン測量の取り入れを中心とした建築現場改革の取り組みが国土交通省から推進されているなど、今後の測量方法のスタンダードとなっていくことが予想できます。今回は、ドローン測量の概要と得られる2つのデータについて解説しましょう。

ドローン測量とは

ドローン測量の概要と手順、メリットについて解説します。

ドローン測量とは

ドローン測量とは、ドローンの技術を利用した測量の方法を指します。従来は航空レーザー測量や航空写真測量が主流となっていましたが、ドローン測量は建築現場の作業効率化や生産性の向上を図る技法として注目されており、今後ますますその市場が拡大していくと予想されているようです。

ドローン測量の手順とメリット

ドローン測量の手順は、①専用ソフトを利用して飛行ルートなどの計画を立てる、②GCP(地上標準点)を設置する、③飛行ルートに沿ってドローンによる撮影を行う、④画像の解析を行い「オルソ画像」を作成する、⑤「オルソ画像」や「3次元点群データ」より測量を実施する、といったものとなっています。

ドローン測量には簡単に3D化した図面の作成ができることやそれらを世界中でシェアできること、必要な情報のみを簡単に抽出できることなどのメリットがあり、ワールドワイドなビジネスにも役立てられることから世界規模でそのニーズが高まっています。

また、公共測量に使用できるドローン機器にはいくつかの基準が定められていますが、現在ではそれらをすべてクリアした高性能なドローンも20万円ほどで購入できるようです。従来の測量方法ではコストがかかるという問題点もありましたが、ドローン測量では低コストでより正確に測量し、かつ便利なデータを簡単にシェアできるのです。

近年ではドローン測量士を育てるドローン測量の専門スクールも増え、また、ドローン飛行に関する法律の緩和が検討されているなど、ドローン測量の持つ可能性はさらに広がりを見せています。

オルソ画像データ

ドローン測量によって得られるデータの一つにオルソ画像データがあります。「オルソ」とはギリシャ語で「ひずみがない」という意味であり、このことから航空写真のひずみを修正することを「オルソ」と呼んでいるようです。

オルソ画像データとは、ひずみを整えた画像データを指します。航空写真のように高い空域から広範囲の撮影を行うと、とくに山間部や高層ビルなどで地形が外側にずれて(歪んで)写ってしまいます。このずれが「ひずみ」であり、オルソ画像データではひずみが改善されていることから正確な距離や面積を把握できるのです。

オルソ画像データを作成する手順は、まずはドローンによる撮影を行い、その後に写真の解析、オルソ画像の作成、という流れになっています。ドローン撮影では写真を連続して撮影していく中で、前後の写真が重なる(ラップする)ようにラップ率を計算しながら進めていきます。

たとえばラップ率90%とは、前の写真と90%同じ範囲を撮影することを指すようです。このように、少しずつ少しずつ範囲をずらしながら撮影していくため、写真の枚数は範囲によっては数千枚にまでのぼることもあります。これらすべての写真を正確につなぎ合わせたものがオルソ画像データとなるのです。

撮影後は専用ソフトを使用して解析、オルソ画像の作成に移ります。オルソ画像データによって正確な距離や面積が把握できることから、建築現場では業務効率化・生産性の向上に役立っています。

3次元点群データ

3次元点群データとは、簡単にいうと「ドローンによって空中から取得したXYZ軸の情報」のことを指すようです。GPSなどの人工衛星から取得する位置情報をレーザー測距装置で捉えたデータと、ドローンが気圧計などから得るデータとを組み合わせることで、位置情報を含む複数の「点」が新たにデータとしてできあがります。

これによって得たデータを専用のソフトによって加工することにより、ある地点から別のある地点までの正確な距離や体積の算出、図面や3Dモデルの作成などが行えます。

写真はオルソ画像データと同様、ラップして撮影していくようです。従来の航空写真測量よりも低空で撮影した画像となるためその分高解像度となっており、より詳細に地形を知ることができるのです。このように現地の様子を正確に把握できることから、建築作業や判断の迅速化、工期短縮、無駄なコストの削減にもつながっています。

 

今回は、ドローン測量の概要と手順やメリット、ドローン測量から得られる2つのデータについて解説しました。オルソ画像データと3次元点群データによって、これまでよりもさらに詳細に、正確に現場の状況が把握できるようになりました。今後もドローン測量の技術が発展していくことで、さらなる業務効率化や生産性の向上が期待できるでしょう。ドローン測量に興味がある人は、今回の記事を参考にしてみてくださいね!

おすすめ関連記事

SEARCH

READ MORE

近年活躍の場を広げているドローンですが、測量にも使われていることをご存じでしょうか。「測量にドローンを使うなんて精度はどうなの?」「どんな仕組みで測量しているの?」「特別な機械は必要?」など

続きを読む

近年、活躍の場を広げているドローン測量ですが「標尺などの道具を使わずにどうやって後視点や目標点が分かるのか?」「基準点はどうしているのか?」など、不思議に思っている方も多いでしょう。ここでは

続きを読む

ドローン測量は劇的な業務効率化と人件費削減につながることから、導入が急速に拡大しています。ドローン測量に際して、飛行の許可について気になる方もいるでしょう。今回はドローン測量における許可の必

続きを読む

近年ではドローン技術の発展にともない、農業や災害調査などさまざまな場面でドローン活用が進んでいます。ドローンを利用した「測量」もその一つであり、空撮画像を利用して2Dや3Dの地図作成が可能と

続きを読む

ドローンと聞くとトイドローンやホビードローン、測量などに用いる業務用ドローンを思い浮かべる人が多いでしょう。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、世界中で「ドローンレース」なるものが開

続きを読む

トイドローン(ホビードローン)とは、ドローン初心者や子どもでも手軽に飛行を楽しめる小型タイプのドローンを指します。プロが使うドローンとは違って価格も安く、航空法の規制を受けないため比較的自由

続きを読む

ドローンレースに使用されるレース用ドローンは、一般的な測量や空撮に使用されるドローンとはその性能や特徴に違いがあります。レース用ドローンは姿勢制御のためのセンサーがないことから操縦も難しく、

続きを読む

近年、趣味の一つとしても業務用としても注目されているドローンですが、ドローン飛行に関する法律や規制にはさまざまなものがあります。今回はドローン飛行に関してとくに押さえておきたい27種類の規制

続きを読む

ドローン測量のおける最新技術である「RTK」。これまでのドローンと比べて精度が高く便利な技術である、ということは分かっていても、「その原理や具体的な活用方法については理解できていない…」とい

続きを読む

「ドローン操縦ライセンス制度」を知っていますか?現在多くの分野で活用されているドローンですが、ドローン操縦ライセンスはその名の通りドローン操縦に関する運転免許証のようなもので、日付は未定です

続きを読む