包括申請って何?ドローン測量の際は必要ってホント?

公開日:2022/10/15   最終更新日:2022/10/05


「包括申請」という言葉をご存じでしょうか。近年、映像の撮影だけでなく測量など多方面でドローンが活用されるシーンが増えてきています。需要の増加に伴い、ドローン業者の飛行業務も増えています。ここでは、ドローン業者などドローンを頻繁に飛ばす方に役立つ、包括申請についてご紹介します。

包括申請とは

ドローンを飛ばすにあたって、航空法でドローンの飛行が規制されているエリアでの飛行や日没後の飛行、目で確認できない場所にドローンの飛行、人やモノから30メートル以内の距離でドローンを飛ばす場合は、飛行許可を申請しなくてはなりません。飛行スケジュールや経路を確定して申請を行い、許可されればその日時、フライトルートでドローンを飛ばすことができます。一度承認を受けたあと、提出したスケジュールやフライトルートを変更することはできません。

ただ、ドローンを何度も飛ばしたい場合は、個別に申請を行っていると申請作業が大変になります。こうした際に便利なのが「包括申請」です。包括申請では、個別申請と比べて申請は通りにくいですが、一度の申請でまとめて許可を得られます。

包括申請には「期間包括申請」と「飛行経路包括申請」という2つがあります。

期間包括申請

繰り返しドローンを飛ばしたい場合に使用します。申請して承認を得た期間内であれば、何度でもドローンを飛ばすことが可能になります。申請できる期間は最長で1年間です。

飛行経路包括申請

複数のエリアでドローンを飛ばす時に使用します。また、飛行経路がまだ確定していないものの、県や市といったある程度の範囲までは決まっているという場合に利用することもできます。飛行申請には手数料もかかるため、個別申請では手間だけでなく手数料も余計にかかることになります。包括申請は、申請の手間を減らすことができるうえに手数料も抑えられます。

包括申請ができるか確認しよう

ドローンの飛行許可を得るためには、操縦者に関する要件を満たさなくてはなりません。操縦者の要件として、飛行経歴、知識、能力の3つが求められます。飛行経歴では必要とされるのは10時間以上の飛行経歴です。日没後や目視外にドローンを飛ばす場合は、それぞれの条件下で充分な飛行経験があること、物件投下を行う場合は5回以上の投下経験が必要とされています。知識については航空法関係法令に関する知識と安全飛行に関する知識を有していることが必要となります。

航空法はもちろん、申請書に添付する飛行マニュアル、ドローン飛行に関係のある法律についてきちんと理解しておかなくてはなりません。能力では安全確認の能力と機体操縦の能力が必要とされます。風速や風向きなどの気象を確認する能力のほか、上昇、ホバリング、回転、前後移動などの操縦技術も必要です。操縦者の要件に年齢制限は設けられていないため、高齢者や未成年でも要件を満たしてさえいれば申請できます。

申請は基本的にドローン情報基盤システム(DIPS)を利用します。DIPSはインターネット上で必要な項目を入力していくだけで申請を行える便利なシステムです。申請書を郵送することもできますが、簡易書留になるため切手代と書留代で計1,000円程度の費用がかかることになります。郵送で提出する場合もDIPSであらかじめ申請内容のチェックは受けておくことで不備で書類を返されてしまうこともなくなります。包括申請は個別申請と比較して承認難易度は高くなっています。そもそも包括申請が認められないケースもあります。

たとえば、人の往来が多いエリア、病院、学校およびその周辺の上空を飛行する場合などは禁止となっています。高速道路や一般道路、鉄道の上空はドローンが万が一操縦不能になって落下した際に大事故になる可能性があるため、包括申請は禁止となっています。また、個人と法人を問われることはありませんが、包括申請は業務目的のみとされており飛行の目的が個人的な趣味などの場合は受理されません。趣味での飛行の場合や空港の周辺を飛行させたい場合、日没後の目視外飛行申請などをしたい場合は、個別申請を行ってください。

包括申請は代行も可能

包括申請を行う人は操縦者本人である必要はありません。申請作業が大変そうだと感じる方も多いです。そうした場合、包括申請を行政書士や、行政書士と提携したドローン飛行許可申請代行専門業者に代行してもらえます。行政書士以外の個人に有償で代行を依頼すると行政書士法違反になってしまうので気を付けましょう。無償であれば行政書士以外に依頼しても問題ありませんが、正確性などを考えると専門性のある行政書士に依頼するのが確実です。

行政書士や専門業者に依頼すればコストはかかるものの確実に手間なく申請作業を進めてもらうことができるのでおすすめです。申請代行を依頼する場合、申請費用は1件あたりおよそ2万5,000円~4万円前後です。業者によって、申請することのできる期間やエリア、パイロットの人数などに違いがあるので比較検討してみるとよいでしょう。

まとめ

ドローンを業務で継続して飛ばす場合には包括申請がおすすめですが、使える場合と使えない場合があります。こちらで紹介した内容も、個別申請にするか包括申請にするか判断材料になるでしょう。面倒な申請作業はまるごと外部に委託してしまうのも一度検討してみてはいかがでしょうか。気になる方は、一度包括申請を代行してくれる業者を探してみてください。

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