測量だけじゃない!?ドローンが活躍できる場所とは
現在、ドローンは急速に進化しており空撮だけでなくさまざまなことを行うことができるようになっています。ドローンの性能が上がっていくにつれ、将来的にさらに深く私たちの生活に関わっていくことでしょう。今回は、空撮以外でドローンが活躍する場所やドローンの可能性についてまとめました。
点検作業
ドローンが点検を行う場合のメリットがたくさんあります。
■ 足場が作る必要がない
高所の点検作業の場合、人間が点検を行うためには足場が必要になります。足場は点検作業をする前に設置し、点検を終えた後に撤去しなければなりません。ドローンを使うことで足場の設置・撤去の手間を完全に省略できます。
■ 危険な場所の点検も可能
有害物質が充満している場所や、風力発電所などの高くて風のある場所などの、人間が点検するには危険な場所もドローンが点検することで人的災害をなくすことができます。
■ 点検時間の短縮
太陽光発電所などの広大な場所での点検や、人が入るには狭いような場所でもドローンは問題なく入って点検できるようです。ドローンの縦横無尽な動き方で点検の効率がアップするため、点検に必要な作業時間が大幅に削減できます。他にもたくさんのメリットがあり、今後は点検作業についてもドローンが主流になってくるでしょう。
災害救助
日本でもすでにドローンは災害救助の役に立っており、遭難した人をドローンで発見した事例もあります。
ドローンに赤外線カメラをつけることで、熱探知により被災者を見つけやすくなります。とくに河川などで水没している人を見つける場合に有効で、ヘリコプターで捜索しようとすると水面がプロペラの風で揺れて探すことができませんが、ドローンの場合、水中で人がおぼれていても体温が高いうちなら空中からの熱感知で被災者を確認できるのです。
土砂崩れなどで二次災害の危険がある現場でもドローンは有効です。被害状況などを知るためにドローンは使用され、ヘリコプターよりも早く簡単に被災現場に出動できるので一刻を争う被災者救出にはドローンは欠かせないのです。分断された被災地には車両で物資を届けることができませんが、ドローンを使えば医薬品を届けることもできます。
また、人が入りにくい場所や危険な場所で使用できるドローンは、コストの面でも優秀です。ヘリコプターなどに比べて維持費を抑えることができます。
生態調査
動物や植物の生態に関しては現在もわからないことが多いです。今まで人の入ることが難しかった山道や高所の植物や動物の生態についての調査もドローンならば可能です。また生態調査には時間がかかることも多く、人の代わりにドローンが生態調査をしてくれます。
どうやって調査をするかというと対象の動物にセンサーを取り付け、ドローンにそのセンサーのデータを処理するアプリケーションを入れることで、情報をリアルタイムで集めることができるのです。充電についても基地に戻って自動充電するドローンがあるので長時間の生態調査も問題なく可能なのです。
輸送物流
以前から物流業界の人手不足は深刻な課題であり、現在は新型コロナウイルス感染症の影響で通販の利用者が急速に増加したため、人手不足に拍車がかかっています。ドローンの輸送において、海外ではすでに実用化されている地域もあります。
日本でも現在はさまざまな企業が実用化に向けて動きだしているようです。実証実験も数多く実施されており、法整備も整えられていて、段階的に規制緩和などの措置が予定されているので、人手不足もドローンが軽減してくれるのは間違いないでしょう。
人手不足のほかに過疎地などの物流も注目されており、これからの物流業界にもドローンは必須のものとなってくるでしょう。
医療現場
命を支える医療現場でもドローンが活躍します。海外の一部地域では心停止している人を発見し、救急車を呼んだ場合、救急車よりも先にドローンがきてAEDを届けてくれます。より早く救命措置を行えるため生存率は大幅に上がるのです。日本でも医療に必要な薬品や血液を運ぶ実証実験が行われているため、実用化するまでそこまで時間はかからないでしょう。
空撮以外にドローンが活躍できる環境について紹介しました。ドローンは紹介したこと以外にも多種多様な使い方ができ、人命を救うなど私たちの暮らしを豊かにしてくれます。ドローンには国内外の超有名企業も大金をつぎ込んで研究・開発を行っており、これからもっとすごいスピードで進化していくでしょう。
研究が進めば、新しいアプリケーションを開発してドローンの機能に追加したり、機能向上で飛行距離を延ばしたり、積載可能重量が大きくなったりすることでドローンにできることの幅が広がるので、どのような使い方をするかのアイデア次第でドローンの可能性は無限に広がります。ドローンをどんなことに使えば便利なのかを想像して、試してみるのもよいのではないでしょうか。